近年、水質や生活環境への意識の高まりに伴い、水回りの設備や浄水カートリッジの機能に関心を持つ方が増えています。特にPFAS(PFOS/PFOA)に関する報道をきっかけに、ご家庭で使う水の品質を見直すケースが見られます。
この記事では、PFASの基礎知識や健康リスク、日本の水道水の状況と安全基準などをわかりやすく解説。さらに、LIXIL浄水カートリッジのPFAS除去性能や対象品番、非正規品・模倣品に惑わされない正しい浄水カートリッジの選び方をご紹介します。
ご家庭の水を安心して使うために、ぜひ参考にしてください。

【基礎知識】話題の有害物質「PFAS(ピーファス)」とは?
まずは、PFAS(ピーファス)とは何なのか? どんな性質があるのか? 健康に対してどんな影響があるのか? など、PFASについての基礎知識を解説します。
ちょっと難しい言葉も出てきますが、大切なことなのでしっかり目を通してみてください。
PFASの定義と身近に使われている製品について
PFAS(ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)とは、炭素とフッ素が強力に結合した有機フッ素化合物の総称です。その種類は1万種類以上にのぼると言われ、水や油をはじく「撥水・撥油性」、熱に強い「耐熱性」、薬品に強い「耐薬品性」などの優れた特性を備えています。
そのため、1940年代から産業用資材や日用品の表面処理剤・界面活性剤など、幅広い用途で活用されてきました。身近な製品としては、フッ素樹脂コーティングされた調理器具や、撥水スプレー、防水・防汚加工された衣類やファブリック製品などが挙げられます。
現在、規制対象となっているPFOSやPFOAと、日常的に使われている製品について、以下の点が確認されています。
使用されている物質の違い
現在、フッ素樹脂加工のフライパンや撥水スプレーに使われているのは、規制対象である「PFOS」や「PFOA」とは異なる安全性に配慮された物質です。また、日本国内でPFOSが家庭用品の製造に使われた報告はありません。
PFOAに関するこれまでの取組み
PFOAは過去にフッ素コート剤の製造過程などで使われていましたが、法規制に先立ってメーカーの自主的な取組みにより全廃されています。かつて製造されたカーペット等の繊維製品についても、国のリスク評価により「日常使用で健康に懸念が生じるレベルではない」と確認されています。

なぜ問題視されている?PFASの「分解されにくさ」
PFASは耐熱性や撥水性に優れていることから、工業用品や日用品など幅広く活用されてきました。一方で、環境中で分解されにくい性質を持つため、近年では国際的に製造や使用の規制、および環境基準の策定が進められています。
PFASの炭素とフッ素の結合は物質界の中でも強力であるため、微生物による分解や太陽光・熱による分解がほとんど起こりません。そのためPFASが自然界に放出されると、水や土壌に長期間残留し続け、遠くまで運ばれて拡散します。
PFASは体内で分解されにくいため「フォーエバーケミカル」と呼ばれることがありますが、摂取量が減れば徐々に体内から排泄されることもわかっています。人体への具体的な影響については国際的に研究が進められている段階であり、日本でも食品安全委員会や環境省において科学的な評価と管理基準の維持が続けられています。
特に注意すべき「PFOS」と「PFOA」の最新規制状況
1万種以上存在するPFASの中でも、発がん性が指摘されるなど特に有害性が高いものとして問題視されているのが、「PFOS(ピーフォス:ペルフルオロオクタンスルホン酸)」と「PFOA(ピーフォア:ペルフルオロオクタン酸)」です。
PFOSは半導体工業・金属めっき・写真工業・泡消火剤などに、PFOAは繊維・医療・自動車・食品包装紙などに長らく使用されてきましたが、その有害性が明らかになるにつれて国際的に規制する動きが高まり、代替品への切替えが進んでいきました。
日本では「化学物質審査規制法(化審法)」により、2010年にPFOSが、2021年にPFOAが第一種特定化学物質に指定され、製造・輸入・使用が全面的に禁止されています。

日本の水道水にPFASは含まれている? 現状と安全基準
PFASについての基礎知識を学んだところで、いよいよ最大の関心事である「日本の水道水にPFASは含まれているのか? 日本の水道水は安全なのか?」という問題をひも解いていきましょう。
国内の水道水におけるPFAS検出のニュースとその後
日本で、「水道水からPFAS(PFOS/PFOA)が検出された」というニュースが本格的に報じられるようになったのは、2020年ころからです。
これは令和2(2020)年度に、環境省が水道水に含まれるPFAS(PFOS/PFOA)の「暫定目標値」を設定したことがきっかけになっています。
「暫定目標値」の設定後に行われた、環境省と国土交通省の共同調査で、全国11の水道事業者から暫定目標値を超えるPFAS(PFOS/PFOA)が検出されました。
当時、世界的に見ても高い水質管理がなされているはずの日本の水道水から「有害物質であるPFAS(PFOS/PFOA)が検出された」というニュースは、PFAS(PFOS/PFOA)という言葉自体がまだあまり知られていなかったこともあり、人々に大きなインパクトを与えました。
しかし2020年以降、水質検査を実施する水道事業者の数は年々増加する一方、暫定目標値を超過した事業者は年々減少。令和6(2024)年度にはゼロを記録。暫定目標値以下が確認された日本の給水人口は98.2%※となり、PFAS(PFOS/PFOA)への対策は着実に進んでいきました。
※残り1.8%は、検査未実施、未回答、専用水道などによる給水人口
年度別 PFOSおよびPFOAの暫定目標値を超過した事業数
暫定目標値以下の水質の水道水が
確認されている給水人口の割合
出典:環境省「水道におけるPFOSおよびPFOAに関する調査の結果について」
2026年の法改正で水道水のPFAS管理を強化
2020年に設定された暫定目標値は、「PFOSとPFOAの合算値で1リットルにつき50ナノグラム(50ng/L)以下」というもので、これは「体重50kgの人が生涯にわたって毎日2リットルの水道水を飲み続けても健康に悪影響が生じない濃度」として算出された、安全性に配慮した数値です。
2026年4月の法改正では、この暫定目標値が正式な「水質基準項目」に引き上げられ、全国の水道事業者に対して、3ヶ月に1回以上の定期検査を行うこと、基準値を超えた場合は直ちに必要な措置をとることを法的に義務化。これにより、日本の水道水の安全性を向上・維持させる仕組みがさらに強化されました。
現在もニュースなどで「基準値を超えるPFASを検出」と報じられることがありますが、その多くは家庭に届く水道水そのものではなく、河川や地下水といった「水源(原水)」などに関するものです。これは、国や自治体・水道事業者などの対策によって、家庭に届く前に安全を確保する仕組みがしっかり機能していることを表しています。
水道水をもっと美味しく、より安全に
日本の水道水は国の厳しい管理基準のもとで供給されており、安全性が高く保たれています。そのうえで、「料理や飲み水にはより一層こだわりたい」「日常の備えとしてさらにクリーンな水を使いたい」というご家庭に向けて、PFAS除去に対応した浄水カートリッジという選択肢が活用されています。
次の章では、LIXILのPFAS(PFOS/PFOA)除去に対応した浄水カートリッジについてご紹介していきます。

PFASを除去できる浄水カートリッジ
世の中のすべての浄水カートリッジがPFASを除去できるわけではありません。PFAS除去を目的に浄水カートリッジを設置する際は、対応している機種であることをしっかり確認する必要があります。
LIXILの浄水カートリッジは、抗菌力のあるセラミックを芯材とし、独自技術による造粒微粉炭と不織布を用いた三層構造により、不純物を高いレベルで除去できます。残留塩素やカビ臭、鉛、トリハロメタンなど従来の法定表示物質だけでなく、新たに問題となっている有害物質PFOSおよびPFOAも同様に、高いレベルで除去できる浄水性能を備えています。
試験で実証! LIXIL純正カートリッジなら「PFOS/PFOAを80%以上除去」
LIXILは、PFAS(PFOS/PFOA)の社会問題化、規制強化などの動向を受けて、あらためて自社浄水カートリッジについてのPFAS(PFOS/PFOA)除去試験を実施。その結果、試験を行った浄水カートリッジについてはすべて、PFAS(PFOS/PFOA)を80%以上除去できる※ことを確認しています。
※JWPAS B.210 浄水器の除去性能等試験方法に関する規格基準による。

PFAS除去に対応しているLIXILの対象カートリッジ一覧
試験により、PFAS(PFOS/PFOA)を80%以上除去できることが確認されたLIXIL浄水カートリッジは、以下のとおりです。
オールインワン浄水栓用カートリッジ
| シリーズ | エコノミータイプ | スタンダードタイプ | ハイグレードタイプ |
|---|---|---|---|
| JF-K2系 | ![]() JF-K20 |
![]() JF-K21 |
JF-K22 |
| JF-2系 | ![]() JF-20 |
![]() JF-21 |
JF-22 |
| JF-K1系 | ![]() JF-K10 |
![]() JF-K11 |
JF-K12 |
| JF-K4系 | ![]() JF-K40 |
![]() JF-K41 |
JF-K42 |
| JF-31 | - | ![]() JF-31 |
- |
ビルトイン形カートリッジ
| シリーズ | エコノミータイプ | スタンダードタイプ | ハイグレードタイプ |
|---|---|---|---|
| JF-4系 | ![]() JF-43N |
![]() JF-45N |
JF-47 |
内蔵形カートリッジ
| シリーズ | スタンダードタイプ | プレミアムタイプ |
|---|---|---|
| JF-5系 | ![]() JF-53 |
![]() JF-54 |
GROHEカートリッジ
| シリーズ | スタンダードタイプ | ハイグレードタイプ |
|---|---|---|
| GROHE | ![]() G-JF-K31 |
![]() G-JF-K32 |
Greentap用交換セット[ミネラルボトル+浄水カートリッジ+クリーンフィルター]
| Greentap | ![]() GF-K10 |
|---|
ご自宅で使われている浄水栓や交換用カートリッジが、PFAS(PFOS/PFOA)除去に対応しているかご不安な場合は、リクシルストアや商品カタログの仕様表で確認できます。
【注意】非正規品・模倣品は除去できない? 公式ストアで購入すべき理由
近年、大手ECサイトやフリマアプリなどで、LIXILの正規品に似せた「非正規品(模倣品・偽物)」や「互換品」が多数流通しており、大きな問題となっています。これらの模倣品は、見た目が正規品とそっくりであっても内部の活性炭の品質や構造が全く異なり、浄水性能が正規品に及ばないケースが多く見られるからです。
先の章でご紹介したLIXILのPFAS(PFOS/PFOA)除去試験では、同時にLIXIL浄水カートリッジの模倣品、互換品(非正規品)の一部商品に対して同じ試験を実施しましたが、合格基準に満たない結果となっています。
模倣品を使用した場合、PFAS(PFOS/PFOA)をはじめとする有害物質が十分に除去されないだけでなく、水漏れや本体の故障、衛生上のトラブルにつながる恐れもあります。
健康と安全を守るためにも、浄水カートリッジはリクシルストアで、正規品をご購入いただくことを強く推奨します。















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